20年という長い期間、ずっと最前線で音を奏でてきたバンド
「ポルノグラフィティ」

ポルノと言えば「ラテン」のイメージが強いですが、そんな彼らにはたくさんの武器があります。
ラテンはもちろん、壮大なバラード、民族的な音楽、打ち込みを多用した新しいサウンド
しかし、忘れてはいけない事実、それは
- ポルノが“ロックバンド”であること
ポップなサウンドが多いようで、聴き込んでみると意外とロックサウンドなポルノ。
ライブに行くとさらにその印象は強いものになります。
そんなポルノの“ロック”を体感できるアルバムが3rdアルバム「雲をも掴む民」です。
本記事では、そんな「雲をも掴む民」の紹介をしていきたいと思います。
ポルノで一番ロックなアルバム「雲をも掴む民」はカッコイイポルノが聴けるアルバム【紹介・レビュー】
3rdアルバム「雲をも掴む民」とは?
これまで2枚のオリジナルアルバムを出してきたポルノグラフィティ
世間的にもポルノの人気は加速し、街にヒット曲が響き渡っているなかでリリースされたこのアルバムは、今までのアルバムと比べ少し違った顔を見せています。
この3rdアルバム「雲をも掴む民」は
- 全体的にダークな世界観
- ロックサウンドが印象的なアルバム
となっています。
これまでポップでキャッチーなサウンドを前面に出していたポルノからは想像が出来ないほど、内向的で全体的にダークな世界観になっています。
ポルノに明るさを求めている方には物足りないアルバムかもしれませんが、“ロックバンド”であるポルノの持っている底力を前面に出しているロックサウンドが光る名盤です。
「雲をも掴む民」各曲解説
敵はどこだ?
いきなりこれまでとは全く違うロックサウンドを見せ、このアルバムの方向性を示した一曲目。テーマは「戦争」で、9.11アメリカ同時多発テロの影響を受けて生まれたと思われるこの楽曲は、新藤晴一という作詞の天才が切り取った当時の様子を感じ取れる名曲。

ラスト オブ ヒーロー
数多くのキャッチーなシングルを担当してきた名プロデューサーak.hommaこと本間昭光氏が作曲した二曲目は、敵はどこだ?のあとに持ってくることで、よりこのアルバムの方向性を強くしている。ヒーローだって諦め、逃げる。そんな悲しい現実を教えてくれた。
でも、私にとってのヒーロー、「ポルノグラフィティ」は絶対に諦めないし逃げない。

アゲハ蝶(Red Mix)
アルバムVerで収録された誰もが知る名曲「アゲハ蝶」は、このアルバムの曲のラインナップ的に唯一のメジャーな楽曲で、一般の方に手を取ってもらう為の強いカードになっていると思われる。
アポロやミュージック・アワーとはまた違う、ある意味ライブでは最強の楽曲ではないでしょうか?

ハート
最強の失恋ソング「ハート」は、新藤晴一という天才から出てくる言葉の一つ一つ全てが突き刺さる名曲中の名曲。この楽曲を聴く為だけにこのアルバムを買う価値があるといっても過言ではないくらい素晴らしいバラード。

Aokage
ポルノの出身地である広島県尾道市因島にある聖地「青影トンネル」をテーマにした楽曲。これまで地元を歌った曲というものがなかったポルノにとって最初の地元ソング。
こんな青春時代に戻りたいと思わされる楽曲で、キュンキュンすること間違いなし。

クリスチーナ
今までの流れを完全にぶった切る昭仁全開フルスロットル。昭仁が初めて車を買ってうれしかった思いを歌った曲だが、それにしても勢いがすごい。本当に嬉しかったんだなぁと思わされる遊び心たっぷりのナンバー。

n.t.
20年記念の東京ドームライブで久々に披露された昭仁作詞作曲のナンバー。当時の昭仁自身の想いを落とし込んだこの楽曲は音源で聴いても、ライブで聴いてもどちらも感情がこもった魂の叫びがストレートに伝わってくる名曲。
漫画好きな昭仁は、「蒼天航路」からネイゲン、タツベシ(Neigen Tatsubeshi)をつけている。昔は昭仁=漫画のイメージが強かったが、今のイメージは「釣り」「野球」「サッカー」「スガシカオとご飯」すっかりアウトドア系ボーカル。

ヴォイス
このアルバム二曲目のシングル。本格的なバラードで、この楽曲も東京ドームライブで久々に披露された。しかし、ファンは思った。フルで聴かせて欲しいと。
しまなみロマンスポルノの「アニマロッサ」もそうだが、シングルが増えてきた為、めったに演奏しないシングルを演奏してくれるとすごく嬉しい。

パレット
失恋ソングだが、その曲調の明るさでライブでも盛り上がる鉄板曲。ハートと同様に、たくさんの名言が詰め込まれていて、やっぱりポルノの詞は他のアーティストとは違うことを再認識する。
唯一言いたいのが、「トゥルトゥル」言ってたのが「ちゅるちゅる」になったのいつから?

幸せについて本気出して考えてみた(アルバムバージョン)
年齢を重ねるほど心に響く名曲。このブログの名前にもパクらせて頂いているほど大好きな曲で、ライブ映えするので毎回ライブで演奏して欲しい。
今となっては、あの文字だらけのシングルのジャケットが失敗だったのか成功だったのかはわからない。

ニセ彼女
晴一も個人的に気に入っているというこのタイトル。Tamaが作曲したこの雰囲気の曲に対して、カップルがケンカして彼女が怒っているという状況を書くのが晴一の面白いところ。
この楽曲は過去にライブでほとんど披露されておらず、これから先も披露されることが期待しにくい楽曲の一つ。是非ともファンクラブツアーなどで演奏して欲しい。

ビタースイート
20周年ツアー「UNFADED」でも全楽曲の中から選ばれるなど、ファンに大人気のロックナンバー。過去には、ツアータイトルにもなったり、Mステで披露したりするなどこのアルバムの中で軸となる楽曲。曲のタイトルから詞まで、全てに新藤晴一印を押したような楽曲。大好き。

夜はお静かに
ロックな楽曲をメインに構成されたアルバムのラストは、しっとりとしたバラード。語りかける様に歌われるのは、いつでも僕らはステレオの前で出会えるというもの。
ポルノの曲はいつ、どんなときもそばにいてくれる。本当に心の支えになっている大切なもの。
この曲はまだライブで披露された事がないので、いつか聴いてみたいと思いながら、今日も「雲をも掴む民」を流しながら眠る。

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まとめ
ポルノグラフィティ史上、最もロックな3rdアルバム「雲をも掴む民」
- 暗い雰囲気でポルノっぽくない
そんなことはありません。
このアルバムこそ、“ロックバンド”ポルノグラフィティを体感できる名盤です。
有名な楽曲はだいたい聴いたからポルノの楽曲をもう少し深く知りたい。そんな人は是非このアルバムに手を伸ばしてみて下さい。
もっともっとかっこいいポルノの顔を見ることが出来ますよ。

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